AI(人工知能)の旅行業界での影響

昨年末、私たちは複数の専門家に対し、2017年におけるソーシャルメディアの流行予測を依頼しました。

ライブビデオは、バーチャルリアリティと同様に既に流行中のテーマでした。しかし、私たちは人工知能(AI)という興味深いトピックを探求する機会であると考えました。より具体的に言うと、旅行業界における人工知能の使用についてです。なぜか分かりますか?実は既に流行の波が来ているのです。

AIは、旅行会社が消費者とつながり、顧客サービスを向上させる絶好の機会を提供しており、この技術を多数の企業が試用しています。

ここでは、私の目をひいた最も興味深い例をいくつか紹介します。

顧客サービス

カスタマーサービスは、ホテルの評判を作ることもできれば壊すこともできてしまいます。

顧客の需要と要求を的確に予測するAIの能力は、ホテルがAIを利用する理由の1つです。

ヒルトンは最も有名な例の1つです。IBMのワトソンと協力して、滞在中ホテルのお客様を助け、望む情報を提供するロボット「コニー」を作り出しました。

「コニー」は、ワトソンを使用する旅行アドバイスツールであるWayblazerや人間の発言から得た情報を活用しています。コニーと話す人が増えるほど、自然言語を解釈・分析ができるようになります。

 

これは間違いなく唯一無二で革新的な新コンセプトです。問題は、人間ではなくロボットに話すことで人々が離れてしまうのかということです。

Travelzooによる最近の調査では、時間が経つにつれてこれらが問題になることは少なくなっています。 6,000人以上の旅行者への調査から、回答者の3分の2が旅行業界で使用されているロボットに慣れていることがわかりました。

さらに、80%は2020年までにロボットが多くの局面で役割を果たすことを期待しています。

データ分析

ドーチェスターコレクションは、AIを利用する別のホテルチェーンです。しかし、これを接客のサービスとして提供するのではなく、生データの形で顧客の行動を解釈し分析するために採用しています。

ドーチェスターコレクションは、テクノロジー企業RicheyTXと提携し、MetisというAIプラットフォームの開発に貢献しています。

アンケートやレビュー(手作業で見つけて分析するために過度の時間を要する)といった顧客からのフィードバックを調べることで、パフォーマンスを測定し、実際に重要なものをすぐに発見することができます。

例えば、Metisは、朝食が単なる期待ではなくゲストが非常に重視するものだとドーチェスターに理解させました。その結果、ホテルは朝食をどのように強化し、個別化できるかについて考え始めました。

本日初めてのコーヒーは最高です…

81%の人が、人間よりもロボットの方がデータを扱う事に優れていると信じているため、この分野にはある程度の信頼があります。

ダイレクトメッセージング

チャットボットはAIのもう一つの大きな柱であり、驚くことではありませんが、多くの旅行会社は1年程前に独自のバージョンをリリースしています。

スカイスキャナーが、消費者がFacebookメッセンジャーでフライトを見つけるのを手助けするボットを作成したことは一例にすぎません。 また、ユーザーは旅行のおすすめやランダムな提案をリクエストすることもできます。

噂のように見えるチャットボットを使用しているeコマースや小売ブランドとは異なり、スカイスキャナーの例は消費者の日常生活にはるかに関連性が高く有用です。

結局のところ、多数の旅行検索サイトが登場し、消費者は選択肢の多さ(必ずしも助けになるとは限らない)に圧倒されています。

その結果、スカイスキャナーのようなボットは、利用者が最も頻繁に訪れる時間帯やソーシャルメディア空間に接続することで不必要なノイズをカットすることができます。

将来の可能性

このように、私たちは旅行業界が既にAIをある程度活用していることを見てきましたが、来年にはどのように進化するのでしょうか?

いくつかの示唆が挙げられます。

出張旅行

AIを使ってデータ分析や独自のチャットボットを立ち上げるなど、AIを活用する旅行会社がさらに多く登場します。 既にExpediaが次の段階に入っているという意見もありますが、旅行者ではなくビジネス旅行に焦点を当てると言われています。

構造化の必要性が高く、自由行動の欲求が少ないため、人工知能はビジネス・トラベラーにとってより適している事に間違いはありません。

具体的には、企業の予約手続きを簡素化するとともに、従業員経費に関する相違を解消するのに役立ちます。

コストを削減し、効率を向上させることは2大メリットであり、この1年の間に、AIは余暇よりもビジネス旅行に浸透し始める可能性があります。

音声技術

最後に、音声認識技術のさらなる発展が見込まれます。

音声認識検索により、旅行のリサーチと予約はこれまで以上に迅速かつ簡単になる可能性があります。

同様に、Amazon EchoとGoogle Homeが普及し始めると、より多くのホテルが音声認識を試して顧客サービスを増やすことができます。

これは、前述のコニーのようなデバイスやボットが、旅行業界において標準となり得ることを意味しています。

この記事は、Econsultancy に掲載された「The impact of artificial intelligence on the travel industry」を翻訳したものです。